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TOEIC Part 7(読解)を75分で取り切る学習方法
設問先読み→本文スキャン→根拠ピン留め→消去→確認の5ステップを自動化。シングル/ダブル/トリプル、図表連動、NOT/EXCEPT、言い換え・含意・語彙問題まで、順序と配分で落とさない実戦プロトコル。
読了目安: 15分
Part 7で問われる力(設計図)
① 情報検索:数字・日時・金額・固有名詞・注文番号など“検索性の高い情報”を最短で拾う。本文を全読みせず、アンカー(大文字・数字・記号・見出し)を縦に走査して該当段落だけ精読する。
② 論理追跡:段落の役割(導入/目的/詳細/結論)と転換語(however/therefore/meanwhile/instead)で要点を辿る。結論の更新は転換語直後に生じやすい。
③ 言い換え・含意:refund↔reimbursement、price↔rate/fare、send↔ship、ask↔request などの同義チェーンを“意味”で捉える。imply/suggest は“明示されていないが文脈から言えること”。
④ 横断照合:ダブル/トリプルで文書間の一致点→差分(日時/場所/条件/金額)を突き合わせる。まず照合キー(氏名/番号/タイトル)を固定してから読む。
時間配分(黄金配分と順序)
合計目安:53〜57分(Part 5・6を12〜22分で終える前提)。“読めない1問”に固執せず、全体の正答数を最大化する。
順序:トリプル→ダブル→シングル。設問数が多いセットほど“滞在効率(1分あたり獲得点)”が高い。
各セット目安:シングル2〜3分/ダブル3〜4分/トリプル4〜5分。30秒停滞したら★印を付けて先送り→最後の5分で★だけ回収。
設問先読み(8〜12秒でやること)
主語と手掛かり語だけ抽出(Who/Why/Where/When/How much/Which/What is implied)。選択肢は読まない=耳(目)を本文に残す。
NOT/EXCEPT を必ずマーキング。“本文で3つは正しい”前提で、根拠×3を集めて残り1つを選ぶ運用に切り替える。
語彙(closest in meaning)と図表連動が含まれるかだけ把握。語彙は“品詞一致+置換テスト(文に入れて意味が崩れないか)”で処理する。
本文の読み方(骨組み→アンカー走査)
骨組み:見出し/件名/冒頭1〜2文/段落末文で“種類(メール/広告/告知/レビュー/記事)”と“目的(依頼/報告/宣伝/案内)”を固定。
アンカー:固有名詞・数字・日付・地名・商品名・ID・小見出しを縦に走査。手掛かり語に当たった段落のみ精読→答えの文に下線→設問へ戻る。
原則同順だが、語彙/含意は例外あり。迷って横移動を繰り返すより、“アンカー→該当段落だけ読む”を徹底する。
メール/スレッドの時系列(頻出の罠)
最新が上か下かを必ず確認(UIで逆)。RE:/Fwd:、送受信時刻、時差(time zone)で順序を確定。
署名ブロック(役職/部署/電話/内線)は“誰が次に何をするか”の根拠になりやすい(Please contact me at extension…)。
Fwd で添付や引用が混在する場合、“現在の要請”は最新の本文にある。古い条件に釣られない。
日付・時刻・書式差の読み替え
Aug 12 / 12 August / 8/12(米式)/ 12/8(英式)を文脈で判定。曜日参照(this/next Monday)や a.m./p.m./noon/midnight に注意。
期間語:by(締切)/ until(継続)/ through(含む)/ starting・effective(開始)。“by の直前が行為、until は状態”で覚える。
料金“per”と“each”は分母が異なる。plus tax / tax included の有無で金額がひっくり返るのでセットで確認。
ジャンル別シグナル(当たりを付ける)
メール/メモ:RE:/Fwd:/attachment、署名の役職・部署。パターンは依頼/報告/日程変更/クレーム対応。
広告/案内:discount/limited time/while supplies last/eligible/valid through。条件文(members only / with purchase of)で正解が決まる。
レビュー/掲示板:pros/cons、recommend、complaint、返信の時系列。主観表現(disappointed/pleased)が根拠に。
記事/ニュース:according to/survey/figure、見出し→要約→詳細の構造。図表や数値の比較語(increase/decrease/percentage)に備える。
設問タイプ別の即解法
主旨/目的:冒頭と締めに答えが来やすい(We are writing to / Therefore / In summary)。“誰に何をさせたいか”を動詞で拾う。
事実照合:固有名詞・数字アンカー→該当文だけ精読。言い換え(refund↔reimbursement、employee↔staff)に注意して“同じ事実”を確認。
含意/推論:否定/制約(unless/except/not until/no longer)や転換(however/instead)直後で結論が更新。明示語がなければ“次の行動”や“最も自然な解釈”を短い句で選ぶ。
語彙(closest in meaning):品詞をまず一致させ、前後2文以内で置換テスト。第一義より“置き換えて意味が破綻しないか”を優先。
NOT/EXCEPT:本文根拠を3つ集めて○印→残り1つを選ぶ。推測で選ばない。
ダブル/トリプルの横断手順(照合キー→差分)
① 設問から“対象文書”を先に決める(メールなのか広告なのか)。次に読む順番を固定(例:告知→クーポン→地図)。
② 照合キーを固定:氏名/注文番号/会議名/日程/金額/席番号など、同一項目を横断で追う。
③ 一致箇所だけ精読し、差分(数量/時間/条件/場所)に注目。“差分=正解”の問題が多い。
図表連動(軸を1本に絞る)
見る順:見出し→単位($/%/seat/room)→軸/列→該当セルのみ。全読みは厳禁。
比較系(least/most/increase/decrease/not listed)は、比較“軸”を1本に固定して縦か横にだけ走査。
地図/座席表はランドマーク+方位語(across from/along/past/at the corner of)をペアで拾い、本文の動詞(go/turn/take)と照合。
転換・期限・条件(逆転点に印)
転換:however/actually/instead/whereas(前提が更新)。直後の文に新結論がある。
期限:by/until/through/starting/effective(解釈で答えが逆転)。“by+行為 / until+状態”。
条件:unless/except/not until/no longer/rather than(条件次第で真偽が入れ替わる)。“unless = if not”の等価で読む。
迷った時の救済手順(2択処理)
① 本文と不一致の選択肢を2つ先に消す(語句/数値/場所/時制が合わない)。
② 残り2択は“自然度(直前直後の文脈に滑らかか)”と“設問の目的一致(理由を聞いているのに事実のみは×)”で決める。
③ NOT/EXCEPT は本文根拠に必ず印を付ける。推測での選択は禁止。迷ったら“短い方・余計な条件が少ない方”に寄せる。
10分ルーティン(毎日用)
- 0:00–2:00:設問先読み→主語/手掛かり語/NOTフラグだけ抽出(口頭で12秒以内)。
- 2:00–6:00:骨組み→アンカー走査→該当段落のみ精読→根拠1文に下線(言い換え語も丸で囲む)。
- 6:00–8:00:ダブル/トリプル1セットで“照合キー→差分”の練習。番号・日付・金額の一致/不一致を声に出して確認。
- 8:00–10:00:語彙(closest in meaning)と含意を各1問。置換テストを必ず実施。
1週間メニュー(15分×5日+見直し)
Mon:シングル×2(主旨/目的/NOT特訓)。冒頭と締めの根拠取りに集中。
Tue:図表連動×1(比較/該当外/not listed)。“見出し→単位→軸→セル”の順を口で言いながら解く。
Wed:ダブル×1(対象文書選定→照合キー→差分)。差分を1行で言語化。
Thu:トリプル×1(役割/時系列/条件)。メール+広告+地図など異種混在で練習。
Fri:語彙/言い換え/含意パック(10問)。置換テストと品詞一致を徹底。
Sun:模試セット→誤答の“原因語”(転換/期限/条件/言い換え/図表軸)を2つだけ選び、翌週の重点にする。
本番手順(5ステップ)
① 先読み:主語/手掛かり語/NOTフラグのみ固定(12秒)。選択肢は読まない。
② 骨組み読解:見出し/冒頭/末文で種類と目的を掴む。本文の“何の話か”を1語で言えるようにする。
③ アンカー走査:固有名詞・数字・日付・IDを縦に追い、該当段落だけ精読。根拠文に印を付ける。
④ 消去:不一致2つを先に消し、残りを自然度と目的一致で絞る(言い換え・転換・条件を最優先)。
⑤ 図表は“軸1本→該当セル”だけ確認。迷ったら★印→最後に回収する。